予測の神経基盤:全脳皮質脳波における時空間構造

A01予測の神経基盤:全脳皮質脳波における時空間構造

  本研究では、聴覚刺激提示中にサルの皮質全域から記録された皮質脳波(全脳皮質脳波)に最新の人工知能研究の知見を適用し、予測にかかわる脳内情報処理の時空間構造を明らかにします。

 脳は、時々刻々と入力される刺激に対し、絶え間なく般化と予測(予測符号化)を行っています。予測符号化に関する数学的モデルは皮質の層構造や神経細胞レベルの役割を考慮したものまで様々提案されています。近年ではこのようなモデルを機械学習に適用したディープラーニング(深層学習)により大規模データ解析に大きな進展がみられています。しかし、脳内での実装についてはまだ不明な点が多く、とくに全脳レベルでの動力学的性質についてはまったくわかっていないのが現状です。本研究では、時間及び空間解像度に優れた皮質脳波を皮質全域から計測し、深層学習によりその時空間構造を抽出することで予測符号化に関する全脳レベルでの動力学的性質を検証します。

研究者リスト

  • 小松 三佐子

    Project Leader

    小松 三佐子

    理化学研究所脳科学総合研究センター高次脳機能分子解析チーム

    研究員

  • 谷 淳

    Collaborator

    谷 淳

    沖縄科学技術大学院大学

    教授

    WEBSITE

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